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第14話  笑顔の行方
 波の音に誘われるように、ゆっくりと覚醒して行くジョーの瞼の裏は、とっくに朝を終えた太陽にちらちらと照らされて眩しい。うっすらと開けた目に、広がる大空がすぅっと青色を染み込ませて鮮やかに色付いた。その真っ青な夏空の中へアルテミスの顔がぽんと飛び込んだ。一瞬、まだ夢を見ているのかと思いながら、ジョーは呟いた。
「ボーズ…?」
「あ、起きた、起きた」
彼女は満面の笑みを浮かべて嬉しそうに言った。潮風がジョーの意識をはっきりとさせて行く。
「おまえ、人の寝込みを襲うとはずいぶん大胆だな。よし、じゃぁ、とりあえず、おはようのチューか?」
そう言いながら上体を起こそうとして、ジョーは衝撃を受けた。身体が動かない。
「な、なんだ?」
アルテミスの横からひょいと顔を出したディミーが大笑いしながら言った。
「ジョー、間抜け過ぎるー!」
アルテミスも大きな口を開けて思い切り笑っている。
「何しやがった、このくそったれ女共!」
言葉は出るが、手も足も出ない。僅かに頭をもたげて毒づくことしか出来ない。
「カメラ、カメラ!」
ディミーはハウスの中へ走って行った。
「ジョーのだ〜い好きなグラマーにしてあげたのよ」
ジョーを見下ろしたアルテミスは得意気だ。
―――おかしい。オレは昨夜、酒をひっかけて夜中過ぎにはここへ戻った。ハウスの前のベンチに座って涼みながら、暗い海をぼんやり眺めているうちに、波のリズムに乗って寝てしまったようだ。しかし、ベンチの上だったはずなのに、何故、こんな砂浜にいるんだ? 運ばれたのに気付かないなんて有り得ない。
 自分の身体をすっぽり覆っている砂で、ナイスバディな女体を象ってあるんだろう。
「ガキみたいなことしてんじゃねえよ、砂退かせ!」
「あらぁ、それが人にモノを頼む言い方かしらぁ?」
アルテミスは余裕で突き放す。
「あ、ねぇねぇ、私のコト、ボーズなんて呼ぶ人がいるんだけど、どう思う?」
「ボーズなんだからしょうがねえだろが」
「なんですって?」
「あー、もぉー、くだらねえ事言ってないで、早く砂退かせ!」
「じゃぁね、お願い聞いて貰ったら、にっこり笑ってなんて言うんだっけ?」
パーズンで、ジョーがメットを外してやった時にアルテミスに言った台詞だ。
「くそ、まだ根に持ってんのかよ」
「はい、練習してぇ〜」
アルテミスはジョーの口元に指を当てて、にゅ〜んとジョーの頬を押し上げ、強制的に笑顔を作る。ジョーが動けないのを言い事に、やりたい放題だ。
 だが、密かに砂の中で動かし続けた腕の周りに、僅かな空間を作り出す事に成功したジョーは、一気に砂を崩壊させて腕を現した。
 こんなに早く自由になるとは予想していなかったアルテミスは完全に無防備だった。あっさりとジョーに両わき腹を捕らえられてしまう。ジョーは彼女を脇に抱えたまま、砂を撒き散らして、波打ち際へ猛然と突き進んだ。
「いや! 放して!」
「うるせー、いい気になりやがって、このクソボーズ!」
そうしてばしゃばしゃ海に入ると、喚いている彼女を、ぽーんと放り投げた。ばしゃーんと派手な音を立てて、アルテミスは着衣のまま波間へ沈み、ぷかりと浮いた。
「へ、ざまぁみろ」
しかし、うつぶせに波に揺られている彼女は、いっこうに起き上がらない。
「…………。おい!」
慌てて彼女をひっくり返して抱え起こすと、ジョーの腕の中で彼女は「べー!」と舌を出した。
「てめぇ、上等だー!」
再びジョーはアルテミスを放り投げる。
 カメラを手にしたディミーは、脱出したジョーと劣勢に陥っているアルテミスに気付くと、砂浜を走りながらシャツやパンツを脱ぎ、すでに着てあった水着になって海へ突進した。ジョーの背後から水を勢い良くかける。ディミーに気付いたジョーは、彼女に向かって同じく海水を浴びせながら近づき、ひょいと抱えてアルテミス同様に波間へと放り投げた。きゃーきゃーと悲鳴が上がる。
 騒ぎを聞きつけたニックとケンが、Tシャツを脱いで海へ走り込んできた。猛烈な勢いで水掛合戦が始まる。男対女、3対2。
「カーラ、加勢してー!」
ディミーは浜辺にカーラの姿を捉えて呼んだが、カーラは無情にも手で大きくバツを作ってハウスの中へと消えてしまった。

 カーラと入れ違いにハウスから出たアレンは、エントランスに立ったまま、水掛合戦を見つめた。夏の日差しを反射させた水飛沫が眩しい。その中に、アルテミスがいる。笑っている。楽しそうに。心底楽しそうに。
 
 やがて、全員が水を飲んで咽て、誰ともなしに動きは止まった。終戦である。
アルテミスとディミーは寄り添い、腕を絡め支え合い、波に足を取られながらよろよろと浜へ上がった。
 彼女達よりもいち早く海から出たジョーは、水を滴らせながら大股でズカズカと、ハウスへ向かった。バルコニーから見下ろしていたゴセが声をかけた。
「ようジョー、初日から外泊したな、このふしだら男!」
ちらりとゴセを振り仰いだジョーは、歩みを止めずに大声で答えた。
「帰ったよ、ベンチで寝てたんだよ!」
アレンの横を無言で通り過ぎながらハウスの中へ入ると、キッチンの奥から顔を覗かせていたミネルバを見つけてジョーは言った。
「つか、ミネルバ! オレに睡眠薬とか打っただろ!」
「やぁねぇ、そんな物騒な事しないわよ。ちょっと嗅がせただけ?」
「職権乱用で訴えっぞ!」
怒りの歩調でドスドスと階段を上がると、バスルームへ入って行った。

 エントランスのステップをゆっくりと降りて、庭先のベンチの横に立ったアレンの元へ、ふらふらと歩み寄ったアルテミスはベンチに崩れるように座った。
「あぁ、もう、散々!」
ムーンベース語で言う。散々と言いながら、その顔は楽しそうだ。笑っている。
「どうして服のまま海に入ったの?」
ジョーとアルテミスだけが水着ではない事に気付いていたアレンは、やはりムーンベース語で彼女に訊いた。
「放り込まれちゃったんだもの、ジョーに」
恨めしそうな表情でアルテミスは答えた。どうして放り込まれるような事態になったのか、アレンにはわからなかった。
 
 昨夜の花火の後始末をしようと、朝食後に浜へ出て来たアルテミスとディミーが、ベンチで寝ているジョーを見つけたのだった。ディミーの提案で、ミネルバにこっそりと睡眠薬を施してもらい、三人で砂浜へ下ろし、砂に埋めたのだった。女三人の愉快な秘め事だった。

 「でも本当可笑しかった、ジョーったら、全然気付かないで、かっこつけちゃった事言ってて!あぁ、ディミーのカメラが間にあってればなぁ! 本当に残念〜!」
言いながら、抑えきれずにぷっと吹き出し、あはははと笑う。その笑いは、収まるどころかどんどん勢いを増し、青空へ浮かんだ入道雲まで届きそうだ。軽やかに飛んで上昇して行く。
 彼女の笑い声が空へと上がって行くのと反比例するように、アレンの心に謎の錘が沈み込む。その錘はアレンの口を開いた。
「アリー、そんなふうに笑えるんだね、知らなかった……」
「え…」
アレンの言葉は、柔らかかった。けれど、アルテミスは感じたのだ、言葉の奥にある異質な空気を。
 彼女の笑いがすうっと消えた。まだ顔には笑みが浮いている。その笑顔に向かって、アレンも微笑んで言った。
「楽しそうで良かったよ」
「うん…」
今一度、笑顔を重ねてアルテミスは頷いた。


 リビングのソファに腰掛けていたカーラの横へ、タオルで身体を拭いたディミーが腰を下ろした。
「カーラったら冷たいんだから!」
加勢してくれなかった事を恨む。
「ごめん、濡れたくなかったのよ」
言いながら、浜辺に視線を泳がす。水着になったアレンとアルテミスが、膨らませたフロートマットを引き摺って海へと歩いて行く。 
「今年はなんだかノリが悪いじゃない? 何か心配事でもあるの?」
ディミーの言葉にドキリとする。カーラの視線の先で、アレンが波に浮かべたフロートマットを固定して、アルテミスを乗せていた。去年は、あんなふうに私もフロートに乗った。アレンと二人で波に揺られた。たった一度だったけれど…。今年はきっと、一度たりともそんなチャンスはないだろう。
 そんなコトを考えていたのを、見透かされたようでドキリとしたのだったが、
「仕事のコトとか?」
と訊かれて、ほっとしてカーラは答えた。
「ううん、何もないわ」
「なら、いいけど…。楽しんでよね、せっかくなんだからさ」
「ありがとうディミー」
カーラはディミーを、鈍感だけれど心優しい女友達だとつくづく思った。



 波は穏やかだった。ゆたりゆたりとフロートマットが揺れる程度の波。うつぶせに横たわり太陽に背中を晒しながら、右手を海に入れたアルテミスはゆっくりと大事そうにアレンに話しかけた。
「アレン…。この島へ連れて来てくれてありがと……地球へ連れて来てくれてありがと……」
彼女は顔を起こして、アレンを見つめた。真剣な顔だ。
アレンの頭の中でジーナの言葉がこだまする。
“一人じゃ脱げない鋼鉄の鎧さ”
畳み掛けるように、アルテミスの叫びも響く。
“地球になんて行かない!”
――鎧を脱がしてやれたわけじゃないのも、地球に行きたがってなかったのも分かってる……けど……今はアリーは幸せそうだから……いいんだよな、ジーナ……
「アレンは幸せ…?」
ふいに尋ねられて、アレンは我に返った。アルテミスがじっと自分を見上げていた。
「私と……アルテミスとここに居て…」
幸せを願って止まない相手から、自分の幸せを尋ねられるとは……。
「もちろん。幸せだよ、夢が叶ったんだから」
心からそう思いながらアレンは答えた。
「…良かった…」
囁くように言うと、アルテミスは眩しそうに微笑んだ。

 シャワーから出たジョーは、二階のバルコニーから、キラキラと眩しい水面に浮かぶピンク色のフロートマットを見て、短く溜息を付いた。


  



 
 バカンス二日目のその日、メンバーは良く遊び、良く酔って騒いだ。女性陣にも上げ膳の夜を!という趣旨の元、夕方からは町へ繰り出し、思い思いの場所で楽しんだ。アレンとアルテミスは、カーラとロイ、ミネルバ夫妻の六人でシーフードレストランでのディナーを楽しんで12時前には帰宅した。
 ハウスでは居酒屋で酔いつぶれたゴセを連れ帰ったディミーとニックが、リビングでゲームをしていた。
 午前様にはなったが、チーム・ハザウェイのメンバーも外泊する事無く帰って来た。
 
 


 そして、バカンス三日目の穏やかな昼下がり。
ベンチに座って、夜の酒盛りに向けてコンディションを整えているゴセの隣に、するりとアルテミスが座った。
「ゴセさん…あの……」
アルテミスは申し訳なさそうに微笑みながら、話し出した。
「ゴセさんは、……海賊アルテミスに会ったこと、あるんですよね…?」
「ああ、会ったよ」
ゴセはにっこりと笑って答えた。
「アレンが初めて会った、同じ日にね。俺の方が先に会ってればな…! なんてね」
ゴセは笑った。アルテミスも付き合って笑う。そして、
「海賊アルテミスは、今の私と随分違いますか…?」
「この間、エアポートで再会してびっくりしたよ、別人!」
ゴセは褒めたつもりだった。しかし、その一言はアルテミスの心臓を充分に叩いた。かすれた声で彼女は呟いた。
「そっか……じゃあ、アレンは今、がっかりしてますね…」
「なんで?」
「アルテミスらしくなくて…。昨日も…バカみたいに笑ってたら、そんなふうに笑うなんて知らなかったって言われて…」
「ははは、そりゃ照れてんだよ。アルテミスが楽しんでたら、あいつも嬉しいに決まってるだろう?」
ゴセは本気でそう思っている。
「…ホラー映画も、打ち上げ花火も、私、怖いはずだったって……」
「怖くなくなって良かったじゃない。記憶なんてなくても大丈夫、何も心配することないよ」
記憶がなくて不安なんだろうと解釈したゴセは、アルテミスを励ました。
「なんてったって、アレンはアルテミスにぞっこんなんだから」
「……アルテミスに、ですよね…」
「そうそう!」
ゴセに肩をばんばんと叩かれて、アルテミスは力なく微笑んだ。

 ベンチの真上には、男子部屋の出窓があった。
その出窓に腰掛けて、レースのコース図を見ていたジョーは、すっかり今の会話を聞いてしまっていた。







 バカンス三日目の夜。さすがに遊び疲れて来たので、早々に宴会は切り上げ、飲み足りないゴセとサラとロイがリビングに残って飲んでいた。女性陣は全員部屋に引き上げている。


 冷たい砂浜に腰を下ろし、真っ暗な海を見るともなしに見ているアレンの後ろで、さくっと砂を踏む音がした。振り向くとジョーが立っていた。
「……何?」
アレンは顔をまた正面へ戻して、ジョーに訊いた。ジョーはアレンの横へしゃがむと、アレンと同じ方向を見ながら言った。
「お前が今、何にどっぷりはまってるか、オレ知ってるぜ」
「え…?」
ジョーの言葉が理解できずに、ジョーを見た。ジョーは海を見たまま続けた。
「“罪悪感”」
聞いた瞬間にアレンの胸はぎゅっと絞まった。
 アレンは軽く混乱する。俺が今、何を考えていたかなんてジョーは知らないはずなのに。いや、もしかしてジョーは気付いてる? …何を? 何があるって?
自分でも良く分からないうちに、乾いた笑いを浮かべてアレンは言い返した。
「は…、いきなり何だよ、それ…」
「一人の女を利用してる罪悪感」
静かに答えられて、アレンの心は沸々と熱を帯び始める。アリーの事だ。アリーの事を言ってるんだ…!
「分かるように話せよ」
声色に怒りが混ざる。ジョーはようやくアレンに顔を向けると、じっと目を見据えて言った。
「あいつは海賊アルテミスじゃない。別の女だ。お前だって解かってるんだろう?」
「アルテミス本人だ」
「そう信じちゃいねぇだろ? 別人だって思いながら、海賊アルテミスの代わりをさせるために側に置いてんじゃねーよ」
思わずアレンは立ち上がった。
「そんなんじゃない! 記憶が無いのに放り出せるわけないじゃないか!」
「そこだよな」
ジョーもゆらりと立ち上がった。
「目覚めて何も覚えてないアイツは、助けてくれてどうやら自分の事知ってるお前を頼るしかねえよな。そこにお前は付け込んだんじゃねーの? 記憶が無いあの女に“アルテミス”って名前を付けてさ」
 それは……、それは、ジョーに言われるまでもない、ずっと、ずっとアレンが心の奥底に押し込んで来た思いだった。
 どんな経緯で俺がその思いを押し込んで来たのかなんて、これっぽっちも知らないくせに……!
 ジョーはさらに続けた。
「あいつはあいつだ。他の女を押し付けられてるあいつの気持ち、考えてやれよ」
ジョーのこの言葉は、アレンに全く新しい衝撃を与えた。
「………、ジョー、おまえ……アリーを……」
「あ? 何の話だよ」
そう返事しながら、ああ、アレンは誤解しそうだとすぐに判断したジョーは、はっきりと言った。
「悪ぃけど、全然タイプじゃねぇから」
親友の好みにケチ付けるわけじゃないけどよ、と思いながら。しかしアレンの胸に生まれた疑惑は急速に広がり始める。
「じゃあ、なんでそんなにむきになるんだよ、なんでアリーを弁護するみたいな、」
「弁護じゃない、オレは、あいつを通してここにいもしねぇ海賊アルテミスを見てるお前が気に入らねぇだけだ」
アレンは言い返す事が出来ずにいた。ただ、お互いの目を厳しい強さで見詰め合う。
「一緒に居るんなら、ちゃんとあいつ自身を見てやれよ」
静かに言うと、ジョーはアレンを残してハウスの中へと入って行ってしまった。アレンはジョーを振り返ることもせず、呆然と真っ暗な海を見ていた。



 リビングを突っ切る時に、サラが声をかけた。
「あれ、ジョー、早いな。あ、忘れ物?」
「脱走なんだろ?」
ゴセも不思議そうに言う。
「寝る」
そう言いながら階段をとんとんと上がるジョーに、サラとゴセは「おお〜〜〜!」と感嘆の声を送った。
 二階の廊下へ上がったジョーが、男子部屋の方へ歩きかけた時、女子部屋から笑い声がどっと上がった。
「アルテミス顔面受けしたー!ドジー!」
ディミーの声だ。ぱんぱんと手を叩く音とミネルバの声がした。
「はい、枕投げ終わり。もう寝ましょう。ベッドで跳ねないの、アルテミス」
ジョーは固まった。枕を顔面受けして、ベッドで飛び跳ねる。そんな女を好きなんじゃないかと疑われたのだ。
「……冗談じゃねーぜ、あんなガキ…」
そもそも、オレにはリラがいるんだからよ。
 リラとアルテミスとアレンの連れて来た女は三人とも別人、とバカンス初日の夜に結論付けているジョーは、迷う事は無かった。







 夜中、不夜城のゲームスポットにアレンは居た。あのバーチャルゲームを見下ろしていたのだ。もう何時間になるだろうか。次から次から、若者が海賊を出しては挑戦している。何人目だろうか、また海賊アルテミスが現れた。彼女をじっと見ながら、頭の中ではジョーの言葉が渦巻く。
“一人の女を利用している罪悪感”
“あいつは海賊アルテミスじゃない、別の女だ”
違う!
頭の中で激しく抵抗する。
彼女はアルテミスだ! 利用なんてしていない、これは罪悪感じゃない! これは……、これは…
アレンを包み込んでいるものの正体にアレンは気付いた。
焦燥感。
アルテミスが、自分以外の誰とでも、あんなふうに笑える事への焦燥感なのだ。
 ショックだった。彼女の笑顔は特別だったのだ。そして、彼女をそんな風に微笑ませられるのは、自分だけだと思っていた。なんと言う驕りか。
(以前のアルテミスでも、あんなふうに笑ったのか…? 本当のアルテミスでも……)
アレンははっとした。“本当の”という表現をした自分に呆然としてしまった。
 立っているのが苦しくなって、アレンは椅子に身体を沈め、くるくると回るミラーボールのような照明を見つめていた。

第14話  笑顔の行方  END
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